元探偵によるストーカー・盗撮・盗聴対策

女性の安全<探偵視点>

盗撮の対策と発見

被害妄想じゃない 実際に起こり得るアパートでの盗撮・盗聴被害

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ある日ふとした切掛けで、自分が盗撮されていたことを知る。その恐怖たるや、想像しただけでも身が震える思いがします。

そして、これは想像に限った話ではありません。自分が全く気付かない内に盗撮や盗聴の被害に遭っていた方は、実際にいます。

被害に遭った方は、一体どのような切掛けで盗撮や盗聴をされていたことに気付いたのでしょうか?また、犯人は一体どうやって部屋にカメラや盗聴器を仕掛けたのでしょうか?

私たちが住むアパートの部屋は、果たして安全なのでしょうか?

アパートにおける盗撮・盗聴への対策と対処法をご紹介いたします。

盗撮のカメラや盗聴器の特性から「仕掛けやすい場所」が分かる

盗撮に用いられるカメラ、あるいは盗聴に使われる盗聴器には、大きく分けて2つの種類があります。

1つは電源をコンセントから得るタイプ、もう1つは電源を電池から得るタイプです。

電源をコンセントから得るタイプの物は、仕掛けられる場所が必然的にコンセント周りに限られます。一方で、電池型と呼ばれるタイプはその制限がありません。しかし、犯人がよく仕掛ける場所の傾向はあります。

以下の情報を、ご自分で探される際のご参考になさってください。

コンセントタップの中に仕掛ける「コンセントタップ型」

盗撮用のカメラや盗聴器をコンセントタップ内に設置し、持続的に電源を得ながら半永久的に盗撮・盗聴するという悪質な手口です。わざわざコンセントタップを開けないと確認できないため、通常気付かれません。

とても小さなスペースに仕掛けられるため、カメラや盗聴器自体も非常に小さな物です。しかし、カメラは驚くほど鮮明な映像が撮れますし、盗聴器は広範囲に渡って住人の声を拾うようにできています。

コンセントタップ型の盗聴器は古くからありましたが、カメラの進歩によって盗撮にも用いられるようになりました。

仕掛けられる場所はズバリ「コンセントタップ」。自身で購入した物以外のコンセントタップがもしあれば、注意が必要です。引っ越した部屋に初めからコンセントタップがあったという場合は、特に危険と言えるでしょう。

電源を得つつ死角に隠れることもできる「天井の照明器の裏」

天井に設置されている照明器具の裏になる部分も、盗聴器が仕掛けられる代表的な場所の一つです。こちらもコンセントタップ型と同様に、コンセントから電源を得て半永久的に稼働するものが多いです。

照明の蛍光灯やランプが切れた時に、交換のため照明器具のフタやカバーを開けることはあるでしょう。しかし、わざわざ死角になっている照明器具の裏を見る機会は通常無く、なかなか気付くことが難しい場所です。

照明器具の裏は犯人にとっても死角となるため、盗撮用のカメラは仕掛けることができません。よって仕掛けられるのは盗聴器に限られます。

ただし、今後技術の進歩で盗撮用のカメラが現れる可能性は、ゼロではないでしょう。

住人がくつろぐ場所であるベッド・ソファー・テーブルの死角

例えばベッドの下や、ソファーの背もたれ部にある隙間、またはテーブルの裏面など。これらの場所は死角となり、アパートの住人でもなかなか見る機会がありません。

しかも、それらの場所は私たちがくつろげる場所です。住人がくつろいでいる姿や、その時に発する声。盗撮・盗聴を行う犯人にとっては、それこそが見たい姿、聞きたい声なのです。

例えば恋人が遊びに来た時。その一部始終を盗撮・盗聴されていると思うとゾッとします。

電池型のカメラや盗聴器は、コンセント周りという制限が無いため、ベッド・ソファー・テーブルの死角に設置することが可能です。とても小型化されているため、見付けるには注意深く探す必要があります。

その他 カメラ・盗聴器が仕掛けられやすい場所

コンセントから電源を得るタイプは設置場所がコンセント周りに限られるため、家電製品の近くで死角になる場所が危険です。

電池型はコンセント周りという制限がありませんが、仕掛ける場所の傾向は見られます。犯人は住人に見付からないように仕掛けますので、やはり死角になる場所が設置場所となりやすいです。

カメラ・盗聴器が仕掛けられやすい場所を列挙いたしますので、ご参考になさってください。

  • テレビ
  • 郵便受け
  • 時計
  • 天井裏
  • トイレ
  • パソコンの周辺
  • 観葉植物
  • ぬいぐるみやクッションの中

盗撮に用いられるカメラや盗聴器 小型化され見付けるのは困難!

スマホや携帯を見ればお分かりになられるかと思いますが、カメラやマイクの進化は日進月歩で、どんどん小型化・高性能化が進みます。盗撮・盗聴においては、残念なことにこの技術の進化が悪用されています。

盗撮に用いられるカメラは、現在は針の穴ほどの小さな隙間から、驚くほど広範囲に渡って撮影することが可能です。しかも画質は年々向上しています。

盗聴器は広い範囲で住人の声を拾います。例えば部屋の外にある郵便受けや、電気・ガスのメーターに仕掛けられるというケースもあります。それでも室内にいる住人の声を拾ってしまうので驚きです。

盗撮・盗聴に用いられるカメラや盗聴器は一体誰が仕掛けるのか

他人の部屋にカメラや盗聴器を仕掛け、盗撮・盗聴を行う。それは私たちが通常抱く一般常識や良識、倫理観からは、到底考えられない行為です。しかし、盗撮・盗聴の被害は実際に起こっています。

盗撮・盗聴を行う人物とは、一体どのような人間なのでしょう?カメラや盗聴器は、一体誰が仕掛けるのでしょうか?

普通に考えると、部屋に出入りすることが可能な近しい人物に限られるのではないか?と思われます。しかし、必ずしもそうではないのです。

実例を元に、カメラや盗聴器を仕掛けたのは誰かをご紹介して参ります。

犯人は全く面識のない他人 近隣の住人が仕掛けたケース

2016年の12月、東京都狛江市に住む女性が盗撮の被害に遭う事件が発生しました。一人暮らしの女性を狙った犯行で、盗撮用のカメラは洗濯機のホースに切れ目を入れて仕込むという手口でした。

捕まった犯人は、同じ狛江市に住む当時28歳の男。被害者の女性とは面識がない、全くの他人でした。

また、別の盗撮事件では、アパートに住む一人暮らしの女性が、隣室の男性にベランダから盗撮されたというケースもあります。

このように、近隣の住人がカメラや盗聴器を仕掛ける場合があります。特に一人暮らしの女性はターゲットになりやすいので注意が必要です。

元彼やファンなど 一方的な恋愛感情を抱く者の犯行

一方的で歪んだ恋愛感情が、盗撮・盗聴の動機となるケースもあります。

ある女性は、現在の彼氏とデートで行った先々に元彼が現れたそうです。おかしいと思い調べた所、部屋の机に盗聴器が仕掛けられていました。付き合っていた頃に、既に仕掛けられていたと言います。

ターゲットの部屋に入らなくてもカメラや盗聴器を仕掛けることは可能です。例えば時計や電化製品、スマホ、ぬいぐるみなどに仕掛け、それをターゲットにプレゼントするという方法です。

アイドルグループSKE48の松村香織さんは、ラジオで「ファンから送られて来たプレゼントは必ず何か仕掛けられていないか確認する」と発言しています。

プレゼントされた物は要注意です。

前にアパートの同室に住んでいた住人 新築で被害に遭うケースも

引っ越した部屋に、予めカメラや盗聴器が仕掛けられていたという被害も発生しています。

あるアパートの一室に引っ越した女性は、盗撮・盗聴被害を扱ったテレビ番組を見て不安になり調べた所、なんと部屋から盗聴器が見付かりました。

仕掛けられていた場所はコンセントタップ。前の住人が置いて行った物をそのまま使っていたと言います。

前の住人も被害者であった可能性はゼロではありませんが、わざわざそれだけを置いて行ったことを考慮すると、前の住人が盗聴目的で置いて行ったと考えるのが自然でしょう。

また、極めて稀なケースですが、大家や施工業者によって新築の家に仕掛けられていることも考えられます。例え新築でも注意が必要です。

盗撮・盗聴被害をどうやって立証するか カメラ・盗聴器の探し方

自分が盗撮・盗聴の被害に遭っている可能性を周囲に相談しても、残念ながら本気にされない場合が多いです。

部屋にカメラや盗聴器が仕掛けられているなど、通常考えられないことです。こういった常識から、真剣に悩んでいるにもかかわらず、多くの人が「考えすぎじゃないか」「被害妄想ではないか」といった返答をしてしまいます。

周りが相談に乗ってくれないのであれば、私たちはどうやってカメラや盗聴器の有無を確認したら良いのでしょうか?

カメラ・盗聴器の探し方をご紹介いたします。

精度は低いがお金をかけずにできる方法 「自分で探す」

先にご紹介した「カメラ・盗聴器が仕掛けられやすい場所」を自分でチェックするやり方です。手間と時間はかかりますが、お金をかけずに済みます。

コンセントタップはドライバーを使って中身を確認する。天井の照明器具の裏を確認する。ベッド・ソファー・テーブルの死角となっている部分を、目で見たり、手で触ったりして確認する。これだけでも、やるとやらないのとでは安心感が違います。

ただし、自分で探すには限界があります。小型化されたカメラ・盗聴器を巧妙に隠されると、素人が見付けるのは非常に困難です。盗撮・盗聴されていると確信に近いものがもしあれば、業者に依頼することをおすすめいたします。

専用の機器を用いたオプションサービス 引っ越し業者に依頼

引っ越し業者が行っているカメラ・盗聴器探索サービスを利用する方法です。

引っ越しの際に選べるオプションサービスで、部屋の広さや数で料金が変わります。一人暮らしの部屋で相場は約2万円。少数ですが無料で行ってくれる業者もあります。所要時間は通常約3時間程度です。

注意点は、あくまでも簡易調査であること。引っ越し業者は盗撮・盗聴被害対策の専門家ではありません。カメラ・盗聴器を発見できる精度は、住人が自分で探すよりはもちろん良いですが、防犯工事の専門家が行う調査と比較するとグッと落ちます。

また、カメラや盗聴器を見付けても、その後の対応まではサービス内容に含まれません。あくまでも見付けるだけです。

費用は高いが頼りになる 防犯工事の専門家に依頼

盗撮・盗聴の調査を専門に行っている業者に依頼する方法です。費用は掛かりますが、カメラ・盗聴器を発見する方法として最も信頼性が高いと言えます。

引っ越し業者が行う調査と比較してなぜ信頼性が高いかと言うと、調査に用いている器具の精度が違うのが一番の理由です。

カメラや盗聴器の性能は日々進化し、今では古い機材では発見できない物も存在します。最新の機器に対応できるのは、防犯工事の専門家だけです。

調査だけでなく、発見したカメラ・盗聴器の撤去も行ってくれます。

デメリットはやはり費用。業者によって幅がありますが、大体5~10万円程度の調査費用が掛かります。費用は高いですが、その分高い精度が期待できます。

カメラ・盗聴器を見つけたら 発見後に取るべき対応

部屋に仕掛けられたカメラや盗聴器に気付いた時、私たちはどのような対応をしたら良いのでしょうか?発見次第撤去しても大丈夫なのでしょうか?

発見後にまずするべきことは、落ち着くことです。もちろん、言うは易く行うは難し。自分が盗撮・盗聴の被害に遭っていたと分かったのに「落ち着け」と言うのは、非常に難しいことです。しかし、発見後の対応は非常に重要です。

少なくともパニックにならないように、落ち着こうとする努力をしてください。そして以下のことをご参考に、適切な処置を行いましょう。

優先すべきは犯人の特定 大事なのは「誰が」「なぜ」仕掛けたか

カメラ・盗聴器を発見した際にやってしまいがちなミスは、慌てて機器を撤去してしまうことです。今この瞬間も盗撮・盗聴が行われていると思うと、すぐに撤去したくなるのは当然です。しかし、ここで慌ててはいけません。

機材に犯人の指紋や皮脂、着ていた服の繊維などが付着しているかもしれません。盗撮・盗聴に用いられていた機材は、そのまま犯人への手がかりとなります。

慌てて機器を撤去してしまい犯人への手がかりが無くなると、気付かない内にまたカメラ・盗聴器を仕掛けられることも考えられます。発見したカメラ・盗聴器はなるべくそのままにし、カメラに映らないように、音を拾われないように注意してください。

「盗撮」は即犯罪 「盗聴」はなんとそれ自体は犯罪ではない

盗撮は迷惑防止条例違反に該当します。カメラを発見したらすぐに警察へ通報し、被害届を出しましょう。

一方で、盗聴は少し事情が異なります。盗撮と違い、盗聴そのものを罪に問う法律は存在しません。なので、警察に「盗聴されていた」と被害を訴えても相手にしてくれない可能性があります。

ただ、犯人が盗聴器を仕掛けるためにアパートに侵入したのは「住居侵入罪」や「建造物侵入罪」に該当する可能性が高いです。また、犯人が盗聴によって知った情報を誰かに話すことによって「電波法違反」に該当する可能性が高くなります。

盗聴器を見付けた場合は、盗聴の被害ではなく住居侵入罪や電波法違反などで警察に被害届を出しましょう。

被害に遭わないためにできること 盗撮・盗聴されないための対策

もし調査を行った結果、室内に「カメラ・盗聴器なし」と分かっても油断は禁物です。今後、私たちが盗撮・盗聴の被害に遭う可能性はゼロではないのです。被害に遭わないための対策が重要となります。

では、盗撮・盗聴の被害に遭わないために、私たちには何ができるのでしょうか?カメラや盗聴器を仕掛けられないための予防をするにしても、具体的には一体何をすれば良いのでしょう?

盗撮・盗聴の被害に遭わないために、その具体的な予防対策をご紹介いたします。

「一人暮らしの女性」は危険 一人暮らしと悟られない工夫が大事

前述の通り、一人暮らしの女性はターゲットになりやすい傾向があります。近隣に住む面識のない男性に、ある日突然目を付けられる可能性があるのです。自分が一人暮らしの女性であることを知られないよう工夫することは、とても大切です。

初めて一人暮らしをスタートさせた女性は、住居にまつわる全てを女性らしい可愛いものにしたいと思う傾向が強いものです。しかしそれはとても危険な行為なのです。

一人暮らしであること、または女性であることを悟られない工夫は様々です。部屋のカーテンの色を地味なものにする、表札に可愛らしいキャラクターの物を使わない、洗濯物を外に干す時は男性用の下着も一緒に干す、といった工夫をしましょう。

カメラ・盗聴器を仕掛けさせないのが大事 防犯の基礎は「戸締り」

2016年に起きた盗撮事件では、犯人は被害者の留守中に部屋へ侵入し、カメラを仕掛けています。また、別のある盗撮事件では、女性が泥酔した状態で帰宅し、入り口に鍵をかけないまま眠ってしまった所、被害に遭いました。

いずれのケースも、犯人が住居に侵入できないように防犯対策をしっかり行っていれば、防ぐことができた被害でした。防犯の基礎は戸締りです。玄関だけでなく窓の戸締りもしっかり行う事は必要最低限の防犯対策と言えるでしょう。

備え付きの鍵だけでは不十分な場合もあります。不安な方は、補助錠で防犯効果を強化する、防犯ブザーを設置するなどの対策をおすすめいたします。

住居に侵入しなくても可能な盗撮・盗聴への対策 プレゼントは要注意

引っ越した先に予めカメラや盗聴器が仕掛けられているケースも考えられます。引っ越した部屋に前の住人が置いて行った物が有れば、注意が必要です。

多くの場合は前の住人が善意で置いて行った物です。しかし、中には盗撮・盗聴のために物を置いて行く人間もいるのです。

引っ越し先に予め置いてある物は、カメラや盗聴器が仕掛けられていないかチェックしましょう。コンセントタップは特に危険です。使用しないことをおすすめいたします。

また、プレゼントされた物にカメラや盗聴器仕掛けられているケースも考えられます。「もしや」という警戒心は常に持っておくようにしましょう。

まとめ

自分の部屋にカメラや盗聴器が仕掛けられている。これは決してドラマや映画の中だけの話ではなく、現実に起こり得ることだということを認識しましょう。

アパートにおける盗撮・盗聴の被害は、近隣の住人が犯人であるケース、元カレや同僚などの知人が犯人であるケース、大家や施工業者が犯人であるケースなど、様々な対象が犯人となり得ます。

何かおかしいと感じたら、専門業者にカメラ・盗聴器の探索調査を依頼することを検討してみましょう。費用がかかるので気軽にできることではありませんが、今後の安心を得るためには決して高過ぎる金額ではないでしょう。

不安が取り除かれ、あなたが安心して暮らせるようになることを祈ります。

-盗撮の対策と発見

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