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盗聴器や隠しカメラはアプリで発見できる?その実力を解説!

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私たちのプライバシーを脅かす盗聴器や隠しカメラはスマホのアプリで発見できるのでしょうか?これらの機器の発見には地道に家中を探す以外にも、ホームセンターで売られている発見器や専門家への相談が効果的とされています。

しかし、これらの方法に頼ることなくスマホのアプリで盗聴器や隠しカメラを発見できれば手軽ですよね。そこで今回は、iphoneやandroidの盗聴器・隠しカメラ発見アプリについて紹介します。スマホのアプリを使えばどれぐらいの精度でこれらの機器を探せるのでしょうか?

iphoneの盗聴器発見アプリは「iSpaceSearch」だけなのが現状

まず、iphoneやipadといったiOS端末で利用可能な盗聴器発見アプリを紹介します。現状ではAppleStoreで配信されている盗聴器発見アプリは「iSpaceSearch」だけとなっています。とはいえ、1つも無いよりは選択肢があるだけありがたいと考えるべきでしょう。

しかも、このアプリはEGM-2012iSPAという盗聴器、隠しカメラ発見器と連動して盗聴器や隠しカメラを探すというものなので、現実的にはiphone単体でこれらの機器を探すことはできません。念のため、このアプリの使い方を解説しておきますと、まずEGM-2012iSPAとiphoneやipadをbluetoothで接続します。

すると、アプリからEGM-2012iSPAの操作ができるので「盗聴」、「盗撮」のいずれかのスイッチを押します。すると、EGM-2012iSPAの方から盗聴器、隠しカメラの周波数を探知してアプリに表示します。次に、アプリに表示されたリストから周波数を選択すると盗聴器の探知モードに移行します。

探知モードに移行後、EGM-2012iSPAが盗聴器に近づくとハウリング音がするので盗聴器を発見できるという仕組みです。なお、隠しカメラの場合はどこかに隠しカメラがあるということは分かるのですが、盗聴器のように近づいて探すことはできないようです。

androidの盗聴器、隠しカメラ発見アプリにはどのようなものがある?

iphoneやipadの場合は単体で盗聴器、隠しカメラを発見できるアプリは存在しないというのが実情でした。では、android端末の場合はどうなのでしょうか?調べてみたところ、android端末では単体でこれらの機器を探知できるアプリがいくつかありました。

いずれのアプリも基本的な機能は同じなのですが、使い勝手に違いがあることが分かりました。ここでは、androidで使える盗聴器、隠しカメラ発見アプリを何種類か紹介したいと思います。

Ultimate EMF Detector FreeはEMF(電磁場)を探知するアプリです

盗聴器や隠しカメラは動作時に一定の周波数の電波を発しています。Ultimate EMF Detector Freeはアプリの説明によれば、EMF(電磁場)を探知するアプリということなので盗聴器や隠しカメラの電波も探せるとのことです。

このアプリでは電磁場をBのマイクロテスラ、ガウス、ミリガウス、Hのメートル当たりのアンペアに分けています。これらの電磁場を探知し、レコーダーに記録することで自宅のどこかに盗聴器や隠しカメラが仕掛けられていることを知らせるのが目的といえるでしょう。

ウェブ上では実際に使っている人のレビューを発見できませんでしたので、家に盗聴器や隠しカメラが仕掛けられている可能性のある方は一度試してみるとよいかもしれません。

Detectify Hidden Device Detector – Camera Detectorは隠しカメラの発見に対応したアプリです

こちらのアプリは盗聴器、隠しカメラから発生している電波を検知できるだけでなく、隠しカメラの赤外線も探知できるのでより高い精度でこれらの機器を発見する効果が期待できます。このアプリには放射線測定の機能もあるとのことなので、どれほどの信ぴょう性があるかは判断の難しいところですが一度試してみてもよいでしょう。

リアルタイムで磁場を読み取り、不審な電波を検知するとアラームやビープ音で知らせる機能もありますが、具体的にどれぐらいの距離にあるとか、近づくと場所が分かるという機能は搭載されていないようです。このアプリも実際に使用してどれほどの効果があるのかは分かりませんでした。

とりあえずインストールして試してみる分にはリスクのないアプリではありますので、気休め程度にはなるかもしれませんね。

盗聴器、隠しカメラ発見アプリに効果はあまり期待できません

ここまで、iphoneとandroidの盗聴器、隠しカメラ発見アプリをいくつか紹介してきましたが、これらのアプリは本当に効果があるのでしょうか?現実的に考えると、盗聴器、隠しカメラ発見アプリには効果を期待できないというのが実際のところのようです。

というのも、盗聴器、隠しカメラを発見するためには少なくともこれらの機器が発する電波の周波数をスマホの端末がキャッチできる必要があります。アプリをインストールしたからと言って、スマホの性能自体が上がる訳ではありませんので、そもそもスマホが広い周波数帯に対応していなければ意味がないのです。

一昔前に、スマホにインストールすることで「光合成」でバッテリーを充電できるようになるというアプリが話題になったことがありました。これはすぐにジョークアプリだと言うことが分かるのですが、androidのPlayストアにはこういった類のアプリが後を絶ちません。

盗聴器、隠しカメラを発見できることを謳うアプリのなかにも同様のジョークアプリが少なくなく、今回の記事で紹介したのは発見アプリとしての機能をギリギリ満たしているというものです。もちろん、全てがイタズラ半分のジョークアプリというのではありません。

盗聴器、隠しカメラが発する周波数帯とスマホがキャッチ可能な周波数帯は僅かな範囲だけ一致していますので、アプリを使うことでたまたま盗聴器や隠しカメラを発見できる可能性がない訳ではないからです。実際、これらのアプリを使用した方の中には盗聴器を発見できた方もいました。

しかし、盗聴器、隠しカメラ発見アプリを使ってこれらの機器を発見できる可能性というのは極めて低く、スマホにアプリをインストールしただけで発見できるほど簡単ではないということです。具体的な数値を挙げれば盗聴器の電波というのは500~2000Mhzの周波数帯を使用しています。

一方、スマホの電波は1700Mhz~2200Mhzの周波数帯を使用しているので、スマホと盗聴器と一致しているのは僅かに1700Mhz~2000Mhzという範囲だけなのです。先ほど紹介したスマホのアプリを使って盗聴器を見つけたという方は本当にラッキーで、実際にはかなり期待が薄いというのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、有料のアプリをインストールしたからといってスマホの性能がアップして、本来はキャッチすることのできない周波数帯を探知できるようになるということは有り得ません。これは、スマホ本体のハードとしての性質とアプリのソフトとしての性質を考えればすぐに分かることです。

盗聴器、隠しカメラ発見アプリを謳う宣伝文句の中には「電磁波が~」とか「マイクロ波が~」などともっともらしい事を言ってアプリを購入させようとしていますが、それらのほとんどは嘘といって差し支えないでしょう。こういったアプリが反対に盗聴アプリ、盗撮アプリという可能性もあります。

こういった可能性を考えれば、盗聴器や隠しカメラを発見できる可能性のほとんどないアプリに期待するよりも、別の方法でこれらの機器を探すほうがよっぽど現実的といえるのではないでしょうか。

盗聴器や隠しカメラを探すには正しい方法があります!

それでは、どのような方法で盗聴器や隠しカメラを探すのが正しいのでしょうか?まず、どのような位置にこれらの機器が仕掛けられやすいかという知識を身に付けるようにしましょう。盗聴器や隠しカメラは私たちが普段は見ないような場所によく仕掛けられています。

例えば、冷蔵庫の裏やベッドの下、エアコンの上といった場所です。盗聴器や隠しカメラには2つのタイプがあり、バッテリーで単独稼働ができるタイプとコンセントなどに接続して電気の供給を受けて半永久的に動くタイプです。

前者はバッテリーが切れれば勝手に止まりますが、後者は発見して取り除かない限り動き続けるので危険です。また、コンセントの裏などに隠されているケースがあるので発見して取り除くためには電気工事士の資格が必要です。

自分で取り除こうとして感電してしまったり、火災を引き起こしてしまったりすると大変なので専門の業者に作業を依頼するとよいでしょう。また、ホームセンターで販売されている市販の発見器を使うという方法もおすすめです。これらの機器はスマホのアプリと違って、幅広い周波数に対応しているので盗聴器、隠しカメラの発見が期待できます。

また、それでも発見できない機器であっても専門家が持っている高度な機器であれば探すことができます。電波にはFM帯、UHF帯、VHF帯など様々な帯域があり、市販の発見器では対応し切れない可能性があります。また、盗聴器や隠しカメラと発見器はいたちごっこの関係があるので、最新の機器でないと全てを探すことは難しいです。

なぜなら、既に市販の発見器で対応済みの周波数帯で動く盗聴器や隠しカメラをいつまでも使うとは言い切れないからです。そのため、常に最新の機器を容易している専門家の力を借りるのが一番の近道といえます。それなりのコストはかかりますが、安心を買うためには安い出費なのではないでしょうか。

また、盗聴器や隠しカメラの専門家はこれらの機器が仕掛けられやすい場所を熟知していますし、発見した機器から犯人像を絞り込むことができます。単純な機器であれば愉快犯か、あるいはこういった機器の扱いに慣れていない身近な人物の可能性を指摘することもあります。

もし、仕掛けられている機器が構造の複雑なものであれば、その道に長けたプロの盗聴、盗撮はんの仕業であると断定することも可能なので、やはり専門家に頼るのが安心といえそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、盗聴器や隠しカメラ発見アプリの実力を紹介するとともに、こういった機器を探すための正しい方法を紹介しました。実際のところ、こういったアプリで盗聴器や隠しカメラを発見するのは難しいと言わざるを得ません。

これらの機器を探すためには仕掛けられやすい場所を知り、市販の発見器を使って家中を探した後にどうしても心配であれば専門家に相談する、というのは正しい方法です。「アプリで見つけられればラッキー」などと楽観視せず、これらの方法で盗聴器や隠しカメラを発見するようにしましょう。

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