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女性の安全<探偵視点>

盗撮の対策と発見

魔が差した代償は実に深刻 盗撮で逮捕された人が辿る悲惨な運命

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弁護士事務所には日々様々な相談が寄せられますが、その中には盗撮にまつわるものが少なくありません。意外に思われるかもしれませんが、盗撮を「してしまった」という加害者からの相談が多いのです。

それだけ、私たちにとって盗撮被害は身近なものであると言えます。盗撮被害が発覚した時、警察はどのような方法で盗撮犯を逮捕するのでしょうか?現行犯じゃなくても逮捕してくれるのでしょうか?

また、逮捕された盗撮犯は、その後どのような運命を辿るのでしょうか?

盗撮と逮捕にまつわるお話をご紹介いたします。

実は非常にリスクが高い犯罪 盗撮すると即逮捕につながる理由

盗撮は被害件数の多さからも軽い気持ちでやってしまう人が多いようですが、実は極めてリスクが高い行為です。その一番の理由は、盗撮は即逮捕につながるという点でしょう。

2017年2月に、東京狛江市で女性宅にカメラを仕掛け盗撮を行った20代の男が逮捕されました。また、同年7月には女性宅の玄関にカメラを仕掛けた北海道の大学生が逮捕されています。

スマホや隠しカメラを使い路上で行われた盗撮に関しては、更に多くの逮捕者が出ています。

実は、盗撮そのものを罪と定める法律や条例はありません。ではなぜ盗撮すると即逮捕につながるのでしょうか?

その理由をご紹介いたします。

盗撮用のカメラを部屋に仕掛けた場合は「住居侵入罪」で逮捕される

正当な理由なく他人の住居に侵入した場合は、住居侵入罪に該当します。前述した東京狛江市で女性宅にカメラを仕掛けた男は、この住居侵入の疑いで逮捕されています。

盗撮目的で女性宅にカメラを仕掛けた場合、当然居住人である女性にカメラを仕掛ける許可を取っている訳がなく、正当な理由以外の目的で部屋に侵入したことになります。

ここで言う正当な理由とは、捜査令状を持った警察官が部屋に入るような「違法にならない理由」のことを言います。

警察の捜査で盗撮犯が特定されると、盗撮の罪ではなく住居侵入の疑いで逮捕されるのです。

各都道府県が制定している「迷惑防止条例」に違反する

各都道府県で、住民の平穏な暮らしを守るために、著しい迷惑行為を禁止する「迷惑防止条例」が定められています。詳細は各都道府県で異なりますが、盗撮行為は日本全国どこにいてもこの迷惑防止条例に違反すると考えられます。

前述の北海道で逮捕された大学生は、この迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されています。

逮捕された大学生が取った手口は、女性宅の玄関にある窓に盗撮目的でカメラを設置する、というものでした。容疑が住居侵入ではないということは、部屋には入らずに外から設置したと考えられます。

部屋に侵入しなくても盗撮行為は逮捕される。上記の事件はその一例となるでしょう。

社会の秩序を乱す行為と認められたら「軽犯罪法違反」になる

私たちの社会の秩序を守るために、様々な違反行為を定めた「軽犯罪法」という法律があります。この軽犯罪法で定めている秩序違反行為の中には、衣服を脱ぐ場所(風呂場や脱衣所、トイレなど)をのぞく行為も含まれます。

現場で直接のぞく行為はもちろんですが、盗撮によってこれらの場所をのぞき見る行為も軽犯罪法に違反すると考えられます。これは該当の場所をのぞき見る行為に対しますので、その場所に人がいなくてものぞき見た時点で違法となります。

衣服を脱ぐような場所でない所で行われる盗撮には、この軽犯罪法違反は適用されません。しかし迷惑防止条例違反に該当する可能性が高く、逮捕されるのに変わりはありません。

もし逃げられた場合は 現行犯逮捕だけでなく後日逮捕も当然ある

街中で行われる盗撮(スカートの中や胸元など)で逮捕者が出るケースは、多くの場合が現行犯逮捕です。では、もし盗撮犯に逃げられてしまった場合はどうなるのでしょうか?その場合は被害者が出ても逮捕することはできないのでしょうか?

もちろんそんなことはなく、盗撮で後日逮捕されるケースもあります。

2016年、女子高生のスカートの中を盗撮した岐阜県の大学生が、迷惑防止条例違反の容疑で後日逮捕されました。この大学生は、盗撮した画像を有料ダウンロードサイトに登録していました。

盗撮の証拠があれば後日逮捕の可能性が高いと言えます。

盗撮犯はどのようにして逮捕されるか 現行犯逮捕と後日逮捕の違い

盗撮を行った者は、どのような方法で逮捕されるのでしょう?

一般的には「逮捕」と聞くと、警察官が犯人に手錠をかけるイメージが強いのではないでしょうか。しかし、例えばエスカレーターでスカートの中を盗撮された時、被害に気づいても都合よく近くに警察官がいるとは限りません。

このような場合、一体どのような方法で盗撮犯を逮捕したら良いのでしょう?

また、盗撮犯に逃げられてしまった場合や、盗撮被害が後で発覚した場合は、どうやって逮捕したら良いのでしょう?

逮捕の方法と、現行犯逮捕と後日逮捕の違いをご紹介いたします。

街中での逮捕は多くの場合が私人による「現行犯逮捕」

現行犯人に対しては、被害者や周囲にいた人といった私人(一般人)でも逮捕が可能です。これを私人逮捕(常人逮捕)と言います。

上記で例に挙げたような、エスカレーターでスカートの中を盗撮された場合、被害者は盗撮被害に気づいた時点で犯人を逮捕することが可能です。周囲の人が犯行に気づき、逮捕または逮捕に協力するというケースもあります。

現行犯の場合は逮捕状が必要ありませんので、その場で逮捕することが可能です。私人が逮捕した場合は、その後警察に身柄を引き渡す必要があります。逮捕後に通報し警察官の到着を待つか、捕まえた盗撮犯を警察署に連行するようにしましょう。

逮捕状が必要なため警察官によって行われる「後日逮捕」

防犯カメラの映像や、目撃者の画像提供によって、盗撮している人物の姿が確認できた場合。かつ、盗撮した画像を保有していた場合。これら証拠が揃っているケースでは、後日逮捕が行われる可能性が高いです。

現行犯逮捕との一番の違いは、後日逮捕は私人にはできないという点です。

後日逮捕には必ず逮捕状が必要です。そのため、逮捕は逮捕状を携えた警察官によって行われます。

証拠が揃うケースが少ないため、盗撮被害で後日逮捕が行われるケースは現行犯逮捕と比較すると稀です。しかし、監視カメラの重要性・必要性が叫ばれる昨今、カメラの数が増えることによって将来的に後日逮捕の件数が急増することも十分に考えられます。

逮捕された盗撮犯が辿る運命 逮捕後の流れ

逮捕された盗撮犯は一体どうなるのでしょうか?

手錠をかけられそのまま刑務所へ送られるかと言うと、もちろんそのようなことはありません。

では、盗撮犯はどこへ連行されるのでしょう?そしてどのような運命を辿るのでしょうか?

盗撮で逮捕された者は当然、逮捕後に罪相応の罰を受けることとなります。ただ、逮捕された時点では容疑者であり、犯人と確定した訳ではありません。罪が確定し執行されるまでに、様々な段階が用意されています。

逮捕された盗撮犯が辿る運命を、詳しく見て参りましょう。

逮捕後も捜査は続く その間、盗撮犯は身柄を勾留される

逮捕後、48時間以内に警察官から検察に調書や証拠物などが送られます。これを送致と言います。送致後、24時間以内に容疑者の身柄が留置所や拘置所へ送られます。

盗撮犯は、この留置所または拘置所で身柄を勾留されることとなります。期間は10日ですが、捜査の進捗具合などによっては更に10日以内の延長が行われる場合もあります。逮捕から最長で23日間、留置所または拘置所に身柄を留置されることとなります。

また、容疑者に逃亡の恐れがない場合は、逮捕されないケースもあります。その場合は身柄の留置なく捜査が進められます。ニュースで耳にする書類送検はこのケースに該当します。

捜査資料や証拠品から検察官が相当と判断したら起訴される

警察官から捜査資料や証拠品を受け取った検察官の判断で、起訴・不起訴が決まります。盗撮で逮捕にまで至る場合は、現行犯はもちろん、後日逮捕でも証拠がしっかり残っているケースがほとんどですので、示談なしに不起訴になることはほぼないと言えます。

検察官が起訴相当と判断した場合、起訴を免れるには被害者と示談交渉を行う必要があります。示談交渉とは、被害者に謝罪し起訴を取り下げてもらうようお願いすることを言います。

示談するには通常、被害者へ渡す示談金が必要です。盗撮で逮捕された場合、示談金の相場は10~30万円です。盗撮が再犯であったり、犯行が悪質で被害者の許せない気持ちが強かったりする場合は、30万円以上の金額になることもあります。

起訴されたらいよいよ裁判 刑事事件を扱った刑事裁判が行われる

検察官が起訴相当と判断し、被害者と示談することもできなかったら、いよいよ裁判です。盗撮行為は上記のように住居侵入罪や迷惑防止条例違反、軽犯罪法違反といった刑事事件に該当しますので、刑事裁判が行われます。

裁判で有罪判決が出ると、刑罰を受けることとなります。

  • 住居侵入罪で起訴された場合…「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」
  • 迷惑防止条例違反で起訴された場合…各都道府県によって刑罰は異なる。
  • 軽犯罪法違反で起訴された場合…1日以上30日未満の拘束、1,000円以上10,000円未満の罰金

裁判で有罪・無罪の判決及び罪の重さが決まる

盗撮に関する事件裁判においては、前述の通り証拠品が揃っている場合が多いため、有罪判決が下されることが多いです。

ただ、上記の通り、超長期の懲役や極めて高額な罰金はなく、罪の重さは殺人などの重大犯罪と比較すると軽い方と言えます。

盗撮は、初犯の場合は執行猶予が付くことが多いです。手口が極めて悪質であった場合、あるいは何度も盗撮を繰り返し複数の前科がある場合は、実刑判決が下されます。

重大事件と比較すると罪は軽いと上記しましたが、それはあくまでも比較した時の話です。社会生活を営む上での影響を考えると、十分に罪は重いと言えます。

実名報道、失業、前科…盗撮で逮捕される刑罰以外のリスク

盗撮に関する裁判で実刑判決が出た場合、盗撮犯は懲役や罰金といった刑罰を受けることとなります。ただし、それだけでは済みません。

まず、スキャンダル性の強い事件はニュースになりやすい傾向があります。特に性犯罪にはその傾向が強いため、盗撮での逮捕は実名報道される確率が低くありません。

顔と名前が全国に知られ、かつ拘留される期間が長くなることから、仕事を失う可能性が非常に高いです。

当然前科も付きますので、社会的信頼を失いやすいです。再就職や結婚といったその後の人生にも影響を与えるでしょう。

まとめ

盗撮は「つい魔が差して」などといった軽い気持ちでやってしまう人が少なくないようですが、実は人生を棒に振りかねない非常にリスクの高い行為です。

盗撮の被害に遭った方は、被害の証拠があれば決して泣き寝入りする必要はありません。スカートの中などの路上での盗撮被害に気づいた際は、現行犯逮捕は私人でもできますので、周囲の男性の協力も得て、犯人を逮捕しましょう。

また、犯人に逃げられたとしても、証拠があれば後日逮捕も可能です。警察への被害届は忘れずに出すようにしてください。

盗撮で逮捕・起訴され、裁判になった場合。証拠が揃っている以上、無罪になることはほぼ無いと考えて良いでしょう。初犯で執行猶予が付いたとしても、当然前科にはなります。

その後の社会的な影響を考えれば、盗撮など絶対にしてはいけないということがお分かりになられるかと思います。

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