ストーカー被害の年間認知件数は、年々高くなり2万件を超すことが内閣府の調べで報告されています。
中には重大事件となった例もあり、今ストーカーに悩んでいる方は他人事には思えないですよね。
ストーカー被害に遭うと、毎日の生活の中でいつもどこかに恐怖を抱えてしまうことにもなり、精神的にも参ってしまいます。
そんなストーカー被害に遭う前に、予防できることや恋人がストーカー化してしまわないような上手な別れ方についてご紹介します。
エスカレートしていくストーカー行為の恐怖で引っ越しや転職も
ストーカー行為は、相手に対しつきまとう、押しかける、待ち伏せするなどを繰り返し、行動の自由が害され不安を与える行為の事を指します。
このストーカー行為は、エスカレートしていくと相手が拒否をしているのにも関わらず、強引な面会、交際要求をしてきたり大声で怒鳴るなどの乱暴な言動を浴びせる、幾度となく電話やメール、FAXを一方的に送りつけてくるなどと行動も大胆になってきます。
酷くなってくると、相手に対し汚物や動物の死骸などを送りつけたり、相手の名誉を傷つける文書やビラを近所や職場にばら撒く、わいせつな写真や動画を相手に送り辱めを与えるといった相手が明らかに苦痛を感じる嫌がらせに発展してしまいます。
こうなってしまうと、被害者は恐怖に駆られ毎日の生活にも影響をきたしてしまいます。
中には引っ越しや転職を余儀なくされ、生活が一転してしまうこともあり、他人事ではありません。
ほんのささいなきっかけでストーカー化してしまう男性の心理状態
男性がストーカーをしてしまう原因の大半は激しい妄想によるものと言われています。
女性にとって覚えていないようなささいなことであっても、ストーカー気質のある男性だと自分でも自覚がないままストーカー行為に及ぶことがあります。
例えば、駅や電車の中、ふとしたことで目が合った女性が何気なく会釈をしたり、笑顔を返されたりするとストーカーは自分に気があるのではないかと思い込み、その女性が忘れられなくなり後をつけ、つきまとい行為が始まったケース。
また、偶然何度も見かけた女性に対し、勝手に運命の相手であるかのような妄想を抱き、それを現実化させるために、しつこく交際要求をしたり、待ち伏せを繰り返すのです。
一方的な好意によるものばかりではありません。
男性が何かにつまづいたり、失敗した場面で女性に笑われたりしたことで根に持ち、その女性に対し嫌がらせのストーカー行為が始まるケースもあります。
ストーカーは、激しい妄想に加えプライドも高く、自尊心を傷つけてしまうと攻撃性を強めてストーカー行為がエスカレートしてしまいます。
もしもを考えた危機管理意識でストーカー被害を予防する事が大切
見知らぬ男性から受けるストーカー行為は、一方的な愛情から来るものなので防ぎにくいと言えます。
しかし、女性側の危機管理能力を高めておくことや、もし不審な事があった時には相談できる人や場所を探しておくことで、ストーカー行為がエスカレートするのを未然に予防できることもあります。
危機管理とは、帰宅時の夜道で人けのない道をできるだけ避け、遠回りしても明るく人の多い道を通ること、尾行されたことを考えて、途中で逃げ込めるコンビニやスーパーなどを確認しておく。
また、同じ道を同じ時間に通ることも行動を把握されやすくなるため、違うルートで帰宅するなどパターンを適度に変えて生活することも大切です。
ストーカー行為に及ぶ人は、女性とのささいな事がきっかけで妄想を膨らませてしまいます。
見知らぬ男性にむやみに愛想を振りまかないよう注意もしておかなければなりません。
もし、つきまといなどのストーカー行為を受けた場合は、一人で行動せず警察や弁護士などに早めに相談しておきましょう。
あなたの彼は大丈夫?ストーカー気質の男性はDVになる危険も
交際中の彼や、夫ならストーカーではないと考えるかもしれませんが、別れ話が出たとたんに豹変しストーカー化してしまう性格の男性がいます。
嫉妬深くすべて把握したがる彼は、女性の知らない間にGPSを仕掛け、自分のいない間の行動を監視したり、電話やLINEなどが異常に多く、返信が遅かったり電話に出ないと怒り出すなど、自分の思い通りにならないと気が済まない性格の男性は危険です。
また女性に対し、わがままや甘えを許してもらえると思っている自己愛が強いタイプ、プライドが高く何かあってもすぐに人のせいにする男性も、別れ話をすると自分を否定された気持ちになり怨恨の感情を持ちやすくなります。
そんな男性と付き合っていると、何かの拍子に出てくる彼の言動や行動に怖さを感じてしまうこともあるでしょう。
精神的に追い詰める暴言、暴力などのDV被害に繋がる危険性もあります。
DV男性はストーカー予備軍!怖がらず依存せず目を覚ますべき
ストーカー被害の多くは、元彼や夫からDV被害を受けていた女性が約半数を占めています。
DV加害者は、すでに暴力性を持っているのでストーカーになりやすく、その行為は簡単にエスカレートしやすい傾向にあると認識しておくべきです。
DV加害者となる男性は、独占欲が強く女性を自分の支配下に置こうとします。
自分の思い通りに行動しなければ、殴る蹴るの暴力の他、大声で罵声を浴びせたり、無視をする、バカにするなど精神的な暴力もDVとなります。
また、DV被害に遭った多くの女性は、時々見せる優しさに依存しがちになり、暴力を受けても自分が悪いから怒られてしまうのだと考えるようになってしまいます。
周囲から別れるように促されても、別れると何をされるか分からない恐怖感や、彼には私がいなければという気持ちが残り、なかなか別れを切り出せずアドバイスを貰っても聴く耳を持たないようになってしまいます。
そうなる前に、自分の置かれた環境を見つめ直し、恐怖で心が支配させていることを認識するべきです。
後になってストーカー行為をされないような上手な別れ方も考えなければいけません。
ストーカーの彼との別れ方は感謝の言葉と別れの意思を冷静に伝える
ストーカーと呼ばれる人の中には、自分の行動がストーカーとは認識できていない場合がよくあります。
彼女の事が心配だから、愛しているからという理由で相手を束縛し、監視している行為を正当化して考えています。
大好きだった彼からのそんな行為に疲れてしまったり、愛情が無くなってしまったと感じれば別れを切り出さなくてはいけません。
しかし、ストーカー気質がある彼とは別れ方ひとつでも注意しなければ、完全なストーカーとなってしまい、別れた後も頭を悩ませてしまうことになります。
円満に別れる方法として、音信不通や自然消滅を狙わずきちんと話し合うことが大切です。
その際には、別れたい気持ちが先走り、彼の嫌なところを伝え侮辱したり感情的になってはいけません。
また他に好きな人が出来たなども、プライドの高いストーカー気質の彼には屈辱的に感じます。
諦めてほしくて他の男性の存在を匂わすことは良くありません。
彼には精一杯の感謝の言葉と、別れたいという強い意思を見せることが重要です。
そして彼がよりを戻せるのではないかと思わないように、別れた後はきっぱりとその後の連絡は取らないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ストーカーとなる人物は、見知らぬ男性である場合と元彼や夫の場合があります。
ストーカー被害に遭った女性の多くは、その経験がトラウマとなり引っ越しや転職をした先でも、恐怖心を抱えながら生活しています。
そうなる前に、女性側も普段の生活の中で危機管理意識を持つことが大切です。
いつも同じパターンの生活をせず、帰り道のルートを変えてみたり、遠回りでも明るく人の多い道を通る、何かあれば逃げ込める場所を確認しておくといいですね。
また、交際中の彼や夫にストーカー気質が潜んでいないかを確かめてみましょう。
もし束縛が激しい、プライドが高く自己愛が強いなどストーカー気質が見られた場合は、上手に別れる方法も考えなくてはいけません。
彼や夫をストーカーにさせないためにも、自分自身もストーカー被害者とならないためにも賢く対策を考え意識を高めておきましょう。