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ストーカー対策

スマホの監視アプリで他人に私生活を覗かれないための2つの対策

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あなたには、誰にも話していないプライベートな内容が、なぜか他の人に知られていたという経験はありませんか?

もし、そのようなことが頻繁にあるなら、スマホに監視アプリを入れられている可能性があります。

スマホに監視アプリを入れられると、アプリを仕込んだ人間に自分のスマホの様々なデータを盗み見られてしまいます。

では監視アプリを仕込まれたかもしれない場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

また監視アプリを仕込まれないためには、どう対策すればいいのでしょうか?

今回はそんな悩みを持っている方のために、監視アプリなどの実態とその対処法について説明していきます。

かつてはクローンiPhoneで他人のLINEの内容が見られた

LINEのアップデートにより現在はできなくなりましたが、かつてはクローンiPhoneで他人のLINEを閲覧できた時期がありました。

クローンiPhoneとはその名のとおり、元のiPhoneのデータをそっくりそのままコピーしたクローンのiPhoneです。

クローンiPhoneの作り方は簡単で、まず大元のiPhoneをパソコンにつなげてiTunesでバックアップをとります。

バックアップがとれたら、今度はクローンにしたいiPhoneをパソコンにつなげて、先ほどとったバックアップをiPhoneに復元するだけでした。

クローンiPhoneを作ると大元のiPhoneに届いたLINEがクローンにも届き、他人のLINEの内容を本人に気づかれずに閲覧できたのです。

その後LINEアプリのアップデートにより、複数のスマホからLINEにアクセスできなくなり、クローンiPhoneは使用できなくなりました。

スマホの遠隔操作や監視が可能?監視アプリとは?

LINEのアップデートによってクローンiPhoneを作られるという心配はひとまずなくなりましたが、まだ安心はできません。

なぜならクローンiPhone以外にも、「監視アプリ」というものが存在しているからです。

監視アプリは監視したい相手のスマホにインストールすることで、相手のスマホの情報を閲覧できるアプリです。

監視アプリは色々な種類が出ており、おもに以下の機能を持っています。

  • GPSを使って相手の今いる位置を探れる
  • 相手のスマホの通話履歴やメールの内容を閲覧できる
  • 相手のスマホに保存された写真や動画を閲覧できる

このように監視アプリでは、監視したい相手のプライベートな情報から、今いる位置まで把握できてしまうのです。

ここでは数ある監視アプリのなかでも、特に要注意なアプリを紹介していきましょう。

要注意なスマホ監視アプリ①Ceruberus(ケルベロス)

特に要注意な監視アプリの一つ目は、「Cerberus(ケルベロス)」というアプリです。

CerberusはAndroid専用のアプリのため、Androidのスマホを使っているという人は注意しましょう。

Cerberusは本来、スマホの盗難防止用に作られたアプリですが、監視目的に使うのにもうってつけで、おもに以下のような機能があります。

  • GPSによる位置情報追跡機能
  • 写真や動画の撮影
  • 音声の録音
  • 通話記録の閲覧
  • SMSの閲覧

Cerberusの特徴は、スマホの監視だけでなく、盗撮や盗聴もできるという点にあります。

Cerberusではアプリを仕込んだスマホのカメラを遠隔で操作し、写真や動画の撮影ができるのです。

しかも撮影時にシャッター音が鳴らないため、監視されている相手は自分が盗撮されているということに気付きにくいのです。

犯人は撮影した写真や動画を、遠隔操作で自分のメールアドレス宛てに送信できます。

またやっかいなことに、Cerberusはスマホのホーム画面のアプリ一覧に表示されないように設定できるのです。

要注意なスマホ監視アプリ②mSpy(エムスパイ)

特に要注意な二つ目の監視アプリは、「mSpy(エムスパイ)」というアプリです。

mSpyは、Androidと「脱獄」したiPhoneにインストールできます。

脱獄とはiPhoneの機能制限を取り払って、Apple社の認可を受けていないアプリなどをインストールできるようにすることです。

mSpyは本来、子供や従業員のモニタリング用に作られたアプリですが、やはり監視にもうってつけで、おもに以下のような機能があります。

  • GPSを使用した現在位置情報の取得
  • SMSの閲覧
  • Eメールの閲覧
  • LINEのトーク内容の閲覧
  • SNSのメッセージの閲覧

mSpyはCerberusのようなカメラの遠隔操作はできませんが、Cerberusよりもスマホ内の監視能力に優れているのが特徴です。

CerberusではSMSの閲覧しかできませんが、mSpyではEメールやLINEのトーク、SNSのメッセージまで閲覧できるのです。

またCerberus同様、アプリをインストールしても、ホーム画面にアイコンが表示されません。

しかも、監視されている人がアプリの存在に気付いてアンインストールすると、監視している人に警報音で知らせる機能までついています。

スマホに監視アプリを入れられて監視される事件にはどんなものがある?

ここまで読んでいただければ、スマホの監視アプリの恐ろしさは充分分かっていただけたはずです。

先ほど説明したとおり、監視アプリを悪用すれば、女性のプライベートを知られるだけでなく、盗撮や盗聴にも利用できてしまうのです。

そして過去には、実際に先ほど紹介したような監視アプリを使った犯行が行われています。

では実際に、監視アプリを使った事件にはどのようなものがあったのでしょうか?

ここでは、監視アプリが使われた過去の事件について紹介していきます。

留守中の女性宅に忍び込んでスマホに監視アプリを仕込んだ事件

2017年6月、同じ飲食店に勤務する女性の古いスマホに監視アプリをインストールし、5日間にわたって女性の私生活を監視していた容疑で男が逮捕されました。

男は飲食店の更衣室で被害女性の自宅の鍵を盗み、女性宅に侵入して女性の古いスマホを盗みました。

その後、男は盗んだスマホに監視アプリをインストールして再度女性の自宅に侵入し、スマホを自宅に戻したのです。

男は監視アプリを仕込んだスマホを遠隔操作して、被害女性の私生活を盗撮していました。

結局、古いスマホが充電されていることを不審に思った女性が警察に相談し、スマホの動画に男が映っていたことで男は逮捕されました。

このように監視アプリは、古いスマホに仕掛けられることもあるので注意が必要だと言えるでしょう。

ストーカー化した元カレに監視アプリを仕込まれていたという事件

2014年4月にも、女性のスマホに監視アプリを仕込んで、スマホ内の情報を閲覧していた男が逮捕されるという事件がありました。

男は監視アプリを使って、女性のスマホから以下の情報などを得ていました。

  • 女性の音声の記録…666回
  • 女性の通話履歴の閲覧…399回
  • 女性の位置情報の取得…35回

男はこの他にも、監視アプリを使って女性のスマホ内にあった写真や動画を勝手に消した疑いがあるようです。

この犯行に使用された監視アプリが、先ほど紹介したCeruberusです。

男は被害女性の元交際相手で、スマホが盗まれないようにと女性に許可を得てアプリをインストールしました。

結局、自分の個人情報がもれていると感じた女性が警察に相談したことで事件が発覚し、男は逮捕されました。

このように交際相手が女性をだまして、監視アプリをインストールしてしまうケースもあるので、気をつけましょう。

見られてると思ったら?監視アプリの対策には、どんなものがある?

先ほど紹介した事件のように、あなたもいつ自分のスマホに監視アプリを仕込まれてもおかしくありません。

それどころか、すでに監視アプリを仕込まれているという可能性すらあるのです。

自分のスマホを監視されて、プライベートな情報を知られないためには、以下2つの対策が必要です。

  • 監視アプリを仕込まれないようにするための対策
  • 監視アプリを仕込まれてしまった場合の対策

では、これらの対策はそれぞれどのようにとればいいのでしょうか?

ここでは監視アプリを仕込まれないための対策と、仕込まれてしまった場合の対策について、それぞれ説明していきます。

スマホにはパスコードを設定し、他人に貸さないようにする

監視アプリは、スマホを他人に触らせなければインストールされる心配はありません。

そのため彼氏などにスマホを貸すように言われても、安易に貸さないようにしましょう。

とはいえ彼氏と同棲していたり、家で一緒に過ごしたりしている時は、入浴中などにスマホを操作されてしまうかもしれません。

そのため、自分がいない間にスマホを触られても大丈夫なように、パスコードはしっかり設定しておきましょう。

パスコードには予測しづらい数字を設定して、定期的に変えるようにすれば、さらに安全です。

現在付き合っている彼氏がいないという人も、同様に対策することで誰かから監視アプリをインストールされる心配はほとんどなくなります。

またパスコードは今使っているスマホだけでなく、使わなくなった古いスマホにも設定しておきましょう。

そうすれば先ほど紹介した事件のように、古いスマホに監視アプリを仕込まれる確率もグッと減るはずです。

スマホの中身を見られてると思ったら、スマホのデータを初期化する

監視アプリはホーム画面に表示されなくても、設定のアプリ一覧に表示されるものもあります。

例えば先ほど紹介したCeruberusは、ホーム画面には表示されませんが、設定のアプリ一覧には表示されるのです。

ただしCeruberusには、アプリを仕掛けた犯人の設定したユーザー名とパスワードを入力しないとアンインストールできないという機能があります。

また、なかには設定のアプリ一覧にも表示されない監視アプリも存在するようです。

そこでおすすめなのが、データのバックアップをとったうえでスマホを初期化するという方法です。

スマホを初期化してしまえば、インストールされた監視アプリも削除されます。

また先ほども説明したとおり、現在使っていない古いスマホに監視アプリが仕込まれている可能性もあるので、古いスマホのデータも初期化しておくと安心です。

まとめ

自分のプライベートな情報が他の男に知られていた場合、スマホを遠隔監視されているかもしれません。

かつてのクローンiPhoneや監視アプリなど、スマホから他人のプライベートを閲覧する方法は実在しています。

監視アプリは相手のスマホ内のデータを閲覧できるだけでなく、現在の位置情報を知ったり、盗撮や盗聴にも利用できます。

スマホに監視アプリをインストールされないためにも、スマホは人に貸さず、パスコードを設定して他人にいじられないようにしておきましょう。

すでに監視アプリがインストールされていると思うなら、スマホのデータをバックアップして初期化すれば安心です。

監視アプリをインストールされないか、またはされているんじゃないかと不安な方は、ぜひこの記事を参考にして監視アプリの対策をしてください。

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