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ストーカー対策

何故ストーカーをするの?ストーカーをする人の4つの心理的特徴

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あなたやあなたの周りでストーカーの被害に遭っている人は居ませんか?ストーカーにつきまとわれ、危害を加えられるかもしれないという恐怖は、被害に遭われる方の心身に大きなダメージを与えます。

 

「何故、ストーカーに遭わなければならないのか」と怒りもこみ上げるでしょう。ストーカーがストーカーになる心理とは一体どのようなものがあるのでしょうか。心理状況を知って正しい対処法を身につけましょう。

 

専門家による「ストーカーの4つの心理的特徴」とは

ストーカー研究の第一人者として、ミューレンというオーストラリアの医師が居ます。ミューレン医師によれば、ストーカーの心理的の特徴として「親密追求型」「無資格型」「憎悪型」「拒絶型」という4つのタイプを挙げています。

 

ただし、一人のストーカーが「親密追求型」「無資格型」を併せ持つなど、複数のタイプを持っていることもあるので注意が必要です。どのタイプにおいても下手に逆撫でしてしまうと凶悪事件に発展する危険性があります。

 

「親密追求型」のストーカーはとにかく相思相愛になりたいのが特徴?

このタイプのストーカーは「親密追求」とあるように、「相手と相思相愛になりたい」という欲求が強いのが特徴です。ストーキングの対象が自分の好みや理想のタイプであり、付き合って欲しいという欲求を抱いています。

 

相手がどう思っているかは関係なく、あくまでも「自分が好きだから」という心理のもと、ストーキングを行います。親密追求型のストーカーの場合、ストーカーと被害者は顔見知りで無いケースもあります。アイドルのストーカーなども親密追求型に分類されます。

 

ストーカーが勝手に「自分達は愛し合っている」「自分を救えるのはこの人しか居ない」という妄想を抱くこともあります。被害者が気持ちに応えてくれないと分かると、「何故愛情を受け取ってくれないのか」と被害妄想を抱くようになり、最悪の場合、好意が復讐へと変貌し、凶悪事件へと発展します。

 

「無資格型」のストーカーは自己愛が強いのが原因?

このタイプのストーカーは、「相手の立場に立って考えることが苦手」というのが特徴です。自己愛が強く、人格障害などの精神疾患を無自覚に抱えていることもあります。自分の要求を相手がのむのは当然だと考え、支配的・高圧的な態度に出ます。恋愛に限らず、職場や周囲の人間にもこういうタイプの人間が居るのではないでしょうか。

 

無資格型の人間が恋愛をすると「相手にいうことを聞かせたい」と考え、いうことを聞かないとどんな手を使ってでもいうことを聞かせようと試みます。なお、無資格型のタイプはストーキングの対象者が顔見知りのケースもあれば顔見知りで無いケースもあります。

 

顔見知りの場合は「拒絶型」、顔見知りで無い場合は「親愛追求型」「憎悪型」とタイプを併せ持っていることもあります。元恋人が執拗に相手につきまとい殺人事件などの凶悪犯罪を起こすような場合は「無資格型」「拒絶型」を併せ持っているケースといえるでしょう。無資格型の人間は罪悪感が無く、相手の気持ちも理解出来ないので厄介です。

 

「憎悪型」はストレスをぶつけたいからつきまといをする?

憎悪型のタイプの特徴は、「不満をぶつけるためのストーキング」です。「親密追求型」は相手と親しくなりたいという欲求が根底にあるのに対して、憎悪型は相手が憎いからストーキングを働くのです。

 

顔見知りにストーキングすることもありますが、顔見知りで無い場合も多いのが特徴です。とにかくストーカーは自分のストレスを相手にぶつけたいがために、ストーキングを働きます。短気な人間が多く、被害者がストーキングされる原因に気付かないこともある位、些細なきっかけでストーカーに発展することがあります。

 

「無資格型」「拒絶型」とセットになっているケースもあります。「憎悪」という負の感情が大きいが故に、セットになっていると途端に凶悪事件へと発展してしまう危険性が高まります。

 

「拒絶型」は顔見知り!ストーカーで最も多いタイプ?

拒絶型のストーカーは、元恋人、元配偶者など、いわゆる「顔見知り」です。ストーカーは顔見知りによる犯行が多いとされていることから、拒絶型のストーカーが最も多いと考えられます。

 

別れ話などで「自分が拒絶されたことが信じられない」という気持ちからストーカーに発展します。「親密追求型」と併せ持っていれば「何としてでもヨリを戻したい」、「憎悪型」と併せ持っていれば「自分を振ったことが許せないから罰を与える」というのうが行動原理になってきます。

 

このタイプは顔見知りであるが故に被害者の個人情報や弱みをよく知っています。そのため、一旦攻撃に出ると、執拗に連絡を取ってきたり、場合によっては学校や職場に現れるなど四六時中つきまとう厄介さを秘めています。

 

ストーカーになりやすい性格や体質はあるの?その原因は?

ストーカーになりやすい性格・体質として、大きく「自己愛が強くプライドが高いタイプ」と「恋愛経験が少なく自分に自信が無いタイプ」に分けられます。

 

「自己愛が強くプライドが高い」タイプは、自分が大好きで一番だというナルシストで、プライドが病的に高いです。その「プライド」を傷付けられた時、恥をかかされたと強く思い込んで「相手に復讐しなければ気が済まない」という思考回路に陥り、ストーカーに豹変します。「無資格型」「憎悪型」「拒絶型」は主にこのタイプに分類されます。

 

一方で「恋愛経験が少なく自分に自信が無い」タイプは、自分が名乗り出ても相手に受け入れられないのではないかという内気な性格から、隠れてストーキングをするという行動に出ます。「親密追求型」のストーカーに一定数存在すると考えられます。

 

ストーカーは人から拒否されることになれていない?

人間は生きていれば一度くらいは人から認めてもらえなかったり、拒否される経験があるでしょう。誰しも拒否されれば傷付きますが、成長していく過程でその感情をコントロールして上手くやり過ごす術を身につけます。

 

しかし、ストーカーになりやすい人は、拒否された時に感じる感情を上手くコントロールすることが難しい人が多く、「人格否定された」という極端な思考回路に陥りがちです。そして、感情を自分の中をコントロールしたり処理出来ないために、結果としてストーカーとして他者に感情の矛先を向けます。

 

どうして感情を上手くコントロール出来ないのかという点については様々な理由が考えられますが、家庭環境や成長過程で体験した出来事の影響は見逃せません。

 

ストーカーになりやすい人は家庭環境や成長過程の影響もある?

人間は大なり小なり自己愛や自尊心を抱えて生きており、その形成には周囲の環境が大いに関係します。

 

もし、成長過程で両親や家族、周囲に認められずに育ってきたたり、厳しい環境下で「自分」を表現することが出来なかったらどうなるでしょうか。逆に叱られる経験を経ること無く甘やかされすぎて育ってきたら、どうなるでしょうか。

 

前者は「自分の存在を認めて欲しい」「もっと自分を愛して欲しい」というコンプレックスを抱くようになり、ふてくされたり、問題行動を起こすようになります。後者は「認められるのが当然」と考えているため、他人に拒否された時に「何故自分が認められないのか」と大きなショックを受け、挫折を味わうことになります。

 

どちらのケースも「誰かに認められること」に飢えており、認めて欲しい対象にアピールをします。欲しいおもちゃを目の前に、親が買うのを認めてくれるまでジタバタ喚いたり泣き出したりする幼い子どもと似ています。ストーカーも、そうやって相手を困らせることで自分の存在を認めさせたり、要求をのませようとするのです。

 

つまり、成長過程で解決するべき問題が解消されないまま大人になってしまったということです。ただし、全てが全て親や周囲の環境のせいという訳では無く、生まれ持った脳の障害や精神疾患が原因というケースもあります。

 

ストーカーから身を守るためにはどうすれば良いのか

ストーカーは「相手に自分を認めて欲しい・受け入れて欲しい」という欲求を持っています。「うっとうしいからつきまとわないで」などと下手に欲求を拒否してしまうと逆上されてしまい、傷害や殺人、強制性行などの凶悪犯罪に巻き込まれる危険性があります。

 

かといってストーカーの行動を認める訳にはいきません。大事なことは「相手の存在や気持ちに配慮を見せつつも、自分の気持ちをはっきりと伝えること」です。

 

例えばストーカーで最も多いタイプの「拒絶型」の元恋人には「関係はもう終わったのだから、前を向きましょう。もうあなたとは会えませんし、メールや電話にも返事出来ません」というような言い方をします。「前を向きましょう」というフレーズで少しだけ相手の気持ちに配慮しつつも、「あなたとは会えません・返事しません」と自分の意志をはっきりと伝えています。

 

ただし「無資格型」を併せ持つタイプは相手の感情が理解出来ないため、理論的な説得が通用しない場合があります。また、相手が見知らぬ他人の場合は話しようがありません。このような時は迷わず警察に相談をし、必要に応じて連絡先の変更や転居・転職も考えます。できるだけ一人で行動しないようにして隙を見せないことも重要です。

 

辛いかもしれませんが、「いつどこでつきまとわれた」といった記録を取る、大量に送られてくるメールや着信履歴を取っておくなどして、「自分がいかに危険な目に遭っているか」という証拠を集めておくと警察も協力してくれやすくなるでしょう。

 

まとめ

「親密追求型」「無資格型」「憎悪型」「拒絶型」、いずれのストーカーも「相手に自分の存在を知らせたい・認めさせたい」「自分の要求をのませたい」という欲求を抱えています。そのため、存在を無視されたり、要求の拒否の仕方を間違えると、どんどん行動がエスカレートしていきます。

 

被害者からすればストーカーは理不尽そのものであり、存在も要求も認められるはずがありません。一方で、無視をしたり下手に拒絶することで、自分の身が脅かされてしまうことも理解しておく必要があります。

 

何よりも大切なのは命です。そのために、ストーカーに対しては「相手の存在に配慮しつつ、要求には応えられないことをはっきりと告げる」「それでも引かないのであれば警察に迷わず相談する・転居や転職も考える」といった対処法を取りましょう。

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