ストーカーに遭うのはとても怖いことです。心にダメージを受けるだけでなく、最悪の場合は傷害事件に発展することもあり、被害者の生活に大きな影響を及ぼします。
出来れば一生ストーカー被害に遭わずに暮らしていきたいものです。
ストーカーは顔見知りによる犯行が多いとされており、「ストーカーになりやすい人の気質」を知っておくことでストーカー被害を回避しやすくなります。
ストーカーになりやすい人とはどのような人がいるのでしょうか。
「執着心が強く嫉妬深い人」はストーカー化しやすい
今何しているかを知りたがる、少しでも異性と話していると異常なほど機嫌が悪くなる、いつどこで誰と会っていたかを逐一報告させる、というような人は注意が必要です。いわゆる束縛型の人間であり、執着心が強く、嫉妬深いのが特徴です。
このタイプの人は自分以外の他人、特に異性と接触することを嫌がり、接触していたことが分かると怒りを露わにします。ストーカーの多くは、「相手を自分だけのものにしたい」という気持ちを持っているため、執着心が強く嫉妬深い人は、一歩道を踏み外すとストーカーに豹変する危険性があります。
恋人で無い場合は安易に自分の話を話さずに距離を置くのが最善の対策?
「今日は何してる?」「どんなところによく遊びに行くの?」、一見こうした話は他愛の無い世間話に思えます。しかし、出会ったばかりの人に対して安易に自分の予定を教えるのは危険です。純粋にあなたのことを知りたくて話を聞いてくる人もいるでしょうが、執着心の強さからあなたの情報を深く聞き出そうとしている可能性もあります。
あなたが相手を恋愛対象として見ていないのであれば、自分の情報は深く教えず、連絡を返すペースを遅くするなどして徐々に距離を置くことです。情報を教えれば教えるほどエスカレートしていき、ついにはあなたの出かける先に現れるようになるかもしれません。
恋人の場合は別れ話のもつれがストーカー行為に発展する?
付き合った相手が実は執着心が強く嫉妬深い人間だったということもあります。最初は「好き」という感情で相手の執着心や嫉妬深さに目をつむることが出来ても、いちいち自分の予定を詮索されたり、交友関係に口を出されることが続けば嫌になるのは自然な感情です。別れて自由の身になりたいと思うこともあるでしょう。
徐々に連絡する回数を減らしてフェードアウト出来れば良いですが、交際相手となればそれがうまく行く保証はありません。執着心が強く嫉妬深い相手だからこそ、別れ話を切り出す時は注意が必要です。
前提として、相手と別れる前に他の異性と仲良くする素振りを見せたり、「好きな人が出来た」と言って別れを切り出すことはやめるべきです。嫉妬深い相手はそれを知った途端に逆上し、執着心の強さからストーカーに豹変する危険性があります。直接別れ話の場を設けるのであれば、異性を連れていくのも避けた方が良いでしょう。
「詮索されることに疲れてしまった」「自由な時間が欲しい」と自分の気持ちを素直に伝え、「別れたい」と言うことをはっきりと伝えます。この時も異性の話題は持ち出さないようにします。相手は情に訴えかけて色々とあなたに言ってくるかもしれませんが、既に別れることを決めているのであれば情に流されず、淡々と話を進めるように心がけて下さい。
「思い込みが激しく相手の気持ちに立って考えられない人」も注意
ストーカーは独りよがりな人が多いです。「相手は自分に好意を持っているはずだ」「自分が捨てられる訳が無い」「相手が自分の言うことを聞かないのはおかしい」と言ったように思い込みが激しく、物事を自分の都合の良いように解釈します。独りよがりですので、相手の気持ちに立って考えられないのも特徴です。
もし、自分が言った発言を相手がおかしな方向に解釈している素振りを見せたり、「あなたのためを思ってやっている」などと頼んでもいないことを勝手にされたら、「ストーカー予備軍かもしれない」と警戒しましょう。
責めるのはNG!相手は自分が悪いことをしているという自覚が無い?
このようなタイプの人は、自分が悪いことをしているという自覚がありません。そのため、いきなり自分の行動を責められたり否定されたりすると驚いてしまい、プライドを傷付けられたと感じて逆上する危険性があります。
相手とのやり取りするなかで違和感を覚える出来事が起きた場合、「私はそういうつもりで言った訳じゃないけれど、誤解させてしまったのならごめんなさい」と前置きをして、「相手が事実をねじまげて解釈している出来事を訂正」します。それを何度も繰り返し、相手の理解が間違っていることを認識させます。それでも相手が分からないようであれば、「もうこれ以上は結構です」「あなたの気持ちには応えられません」とはっきり意志を伝えます。
「恋愛経験が少なくコミュニケーション能力が低い人」はこじらせると怖い
このタイプの人はいわゆる奥手と言われるタイプの人間で、全ての人が必ずしもストーカーになるとは限りません。しかし、恋愛経験が少なくコミュニケーション能力が低い人は、自分に自信が無く相手に直接言い出せない傾向にあります。
そのため、「せめて相手を遠くから見ていたい」という思考回路になりやすいです。それだけなら無害ですが、「執着心が強く嫉妬深い」「思い込みが激しく相手の気持ちに立って考えられない」などの気質と併せ持っていると、悪気無く相手をつけまわしたり、SNS等を駆使して情報収集を行う行動に出やすくなります。そして「相手を知っているのは自分だけだ」「自分のことも知って欲しい」という思いに変わっていき、ストーカー化します。
さらに恋人の場合、恋愛経験の少なさがあだになり、付き合っていく内に「振られても自分にはこの人しかいない」と恐怖心や執着心を募らせるケースがあります。この場合、付き合っている時は何も無くても、別れ話をきっかけに一気にストーカー化する危険性を秘めています。
教えてもいない情報を相手が知っていたらストーカーの兆候かも?
自分が言った覚えの無いことを相手が知っていた…。この場合、相手がSNSなどを駆使して自分の情報を収集している可能性が高いです。直接聞き出すことが出来ないため、遠回しに相手の情報を知ろうとしてきているのです。
もしSNSにしか上げていない情報や、友人にしか教えていない情報を相手が知っていたら、自分の知らないところで色々と嗅ぎ回っている可能性があるので注意しましょう。ネット上に自分の個人情報を載せたり、どこへ行ったなどと詳細なことを書くのはやめましょう。
また、自分が情報公開をしていなくても、悪意の無い友人が無意識に広めてしまっている可能性もあります。友人にも協力を仰ぎ、自分の情報を載せたり教えないようにお願いしておきましょう。
まとめ
ストーカー予備軍の気質として、「執着心が強く嫉妬深い人」「思い込みが激しく相手の気持ちに立って考えられない人」「恋愛経験が少なくコミュニケーション能力が低い人」を挙げました。
もちろん、これらの人が全員ストーカーになるという訳ではありません。人間には相性があり、互いの相性が合えばストーカー気質を持っているからと言ってストーカー化するとは限らないのです。
しかし、これらの気質は併せ持っているほどストーカー化する危険性が高まるのも事実です。もし恋人や元恋人、関わりのある人がストーカー気質であると分かった場合、念のため「何かのきっかけでストーカーになるかもしれない」と心に留めておき、対処法を考えておいた方が安心でしょう。