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ストーカー対策

ストーカーは病気が原因?本当に精神病が関係しているケースも?  

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ストーカーは一方的なつきまといや執拗な連絡、嫌がらせなど常軌を逸脱した行為に出ます。常人には理解できない行動の数々は、「病気だから頭がおかしいのだろう」と考えてしまうかもしれません。

 

しかし、ストーカーは普段はちゃんとした生活を送っているのに、何かのきっかけがストーカーに豹変する人も多いのが事実です。「持って生まれた気質や周辺環境によってストーカー化しやすい状態になっている」ということが大きく、行動は病的であっても病気だからストーカーになるという訳ではありません。

 

ただし、ストーカーの中には精神病の発症が原因でストーカー化する人もいます。病名は「クレランボー症候群(エロトマニア)」と呼ばれ、妄想性障害の一つに分類されます。クレランボー症候群とは、どんな病気なのでしょうか。

 

クレランボー症候群は「愛されている」という妄想を抱く病気

クレランボー症候群は、もともと「エロトマニア」と呼ばれており、フランスのエスキロール博士によって命名された病気です。しかし、実際にエロトマニアを詳しく研究したクレランボー博士によって「クレランボー症候群」という名でも知られるようになりました。

 

クレランボー症候群の最大の特徴は、「自分は相手に好意を抱いている」という「妄想」です。例えば、「町ですれ違った人が自分に微笑み掛けてくれた。あの人は私に好意を持っているに違いないからまた会って話がしたい」といった妄想を抱き、あらゆる手段で接触を試みようとします。被害者からすると迷惑ですが、本人にとって悪いことをしているという自覚は全くありません。

 

クレランボー症候群は「統合失調症」とは違うの?

同じように妄想を抱く病気として「統合失調症」がありますが、統合失調症と異なるのは、妄想の内容が「筋が通っていないことも無い」というところです。統合失調症の患者は、「宇宙人が自分に有害な電波を発信している」「自分しか知らないはずのニュースをテレビのキャスターが世間中にばらまいている」など、周囲には到底理解できない妄想を抱きます。

 

一方、クレランボー症候群の患者は、妄想の内容が「好意」に限定されているため、第三者から見て明らかにおかしいとは断定できない点があるのです。「アイドルがテレビ画面で私に微笑み掛けてくれたからあの人は私が好きに違いない」と言われればさすがにおかしいと思うかもしれません。しかし、「最近かかりつけのお医者さんと懇意にしている」「今朝すれ違った人と運命的な出会いを果たした」とだけ聞かされれば、そういう出会い方もあるのかな、と思ってしまうでしょう。

 

ただ、よくよく話を聞いてみれば話したことも無い人であったり、本人に自覚は無いけれど明らかにストーカー行為を働いていて、そこでやっと周囲が「おかしいぞ」と気付くのです。本人に自覚が無いのは統合失調症と似ています。周囲の人間が異変に気付いて病院へ行ったら「クレランボー症候群だった」というケースが多いのです。

 

なお、クレランボー症候群は統合失調症とは異なり、幻聴や感情が鈍るといった症状はありません。また、妄想や妄想から生じる行動を除けば、「普通の人」であり、奇怪な行動を取ったりすることはありません。抑うつや幻覚などがまれに現れることがありますが、あくまで「妄想」に限定された病気と言えるでしょう。いずれにせよ専門医による治療が必要です。本人に自覚は無いので、疑わしい行動に出ていると分かったら周囲の人が病院に連れて行きましょう。

 

クレランボー症候群にかかっている人の行動は?

「恋は盲目」と言いますが、クレランボー症候群の人はまさにこの言葉がぴったりと当てはまります。「相手は私のことが好きなのだから私も相応のことをしなければ」と考え、相手に振り向いてもらうために手段を選ばず好意を示す行動に出ます。それがつきまといや執拗な連絡などの「ストーカー行為」に繋がります。

 

クレランボー症候群にかかる人は自己肯定感が低いため、自分より地位が高い人と結びつくことで自分の地位や自己肯定感を底上げしようと試みます。そのため、被害者は職場の上司や、アイドルやスポーツ選手など社会的地位が高い人が対象になることが多いです。

 

妄想状態が続く病気のため、適切な治療を施さないと妄想が原因で不眠になったり、四六時中相手の動向が気になって、買い物や仕事、家事といった日常生活が困難になることもあります。

 

クレランボー症候群の人にストーカーをされる恐怖とは?

クレランボー症候群の人にストーカーをされる恐怖は、「本人に悪気が無い」というところです。そのため、見境がありません。さらに、自分の欲求が満たされないと「無視されるのは自分の気持ちを試されている」「拒絶するのは照れくさいからだろう」などと勝手に解釈して行動がエスカレートしていきます。

 

それも無視され続けると、「好意」は「憎悪」へと変貌します。この段階になると、恐喝や暴力、性犯罪などの凶悪犯罪へと手を染める危険性が高くなります。

 

また「病気」であることから、治療しなければいつまでも症状は改善されず、つきまとわれることになります。別の対象が見つかればそちらにターゲットが移行することもありますが、そうでない場合はストーカーされ続ける恐怖を抱いて生活しなければなりません。

 

クレランボー症候群の治療法は?どう対処すれば良いの?

クレランボー症候群は発症の原因が明確になっていませんが、抗精神病薬などの投薬治療で改善が図られるケースがあります。病状が良くならない限り、執拗な妄想を抱き続けるため、程度が酷ければ隔離や入院などの治療法も取られます。

 

芸能人に対するストーキングについては、大抵事務所やマネージャーがストーカー対応してくれますが、職場の部下や単なる顔見知りだった場合などは自分で身を守らなければなりません。面倒なところは、「つきまとわないで欲しい」などと冷静に伝えても本人は理解できないばかりか求愛行動をエスカレートさせるところです。

 

このため、一人では解決するのは無理があります。職場であれば人事担当者や企業カウンセラー、顔見知りであれば共通する知人や、クレランボー症候群の疑いがある本人の家族に協力を仰いで病院での治療を促すようにします。

 

直接的な危害を加えられる危険性がある場合は、迷わず警察に相談して強制隔離などの措置を取ってもらいましょう。話し合いが通用しない相手なので、護身用に防犯グッズを身につけると安心でしょう。

 

まとめ

クレランボー症候群の患者は、病気にかかっているため正常な判断ができません。そのため、冷静な話し合いも通用しません。単なるストーカー予備軍や、ストーカーは場合によって話し合いで解決することもありますが、クレランボー症候群の患者は、そういう訳にはいかないのが厄介なところです。かといって、本人に直接伝えても理解されないと諦め、行動を全く無視してしまっても行動がエスカレートする危険性があります。

 

ストーカーをする側の理由は様々ですが、執拗に求愛行動をしてきたり、こちらの話に聞く耳を全く持たないようであれば、「クレランボー症候群」を疑いましょう。

 

とにかく距離を置かせて病院へ連れて行くことが必要になります。特に顔見知りの場合は周囲の人との連係が必要不可欠です。きちんと証拠を取っておき、早期に警察に相談することも必要です。

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